「どうしてそんなに頑張ってお金を貯めるの?」
ここ最近は、頑張って家計簿をつけて、予算も決めて、とコツコツ取り組んでいたところ、友人からそんなツッコミが。
友人でもありFPの資格を持つ彼女曰く、私の家計簿は必死なんだそうです(笑)
女一人で不安定なこのご時世に頼れるのは自分(お金)だけじゃないの、と言ってはみたものの。
私の蓄財への必死具合はどこからくるのか、言われていみれば確かに気になりました。
コロナの影響
例の伝染病は私に大きな転機をもたらしたように思います。
当時私が勤めていた会社は、伝染病の影響で事業をたたむこととなりました。
転職してから1年も経たない頃でしたが、徐々に会社の雰囲気が悪くなっていく様子を見て、なんとなくその困窮ぶりは見てとれました。
ある日緊急会議で事業の終了を告げられた時は、お葬式のような空気が流れていましたね~。
あまりにあっけなく、現実感のない終わりでした。
今となっては笑い話ですが、当時は辛かったなぁ。
何が一番辛いって、転職先がなかなか決まらなかったこと。
幸い待機期間なく失業保険をもらうことができたので、貯金と失業保険を持って実家に居候させてもらいました。
私が20代で培った経験は、社会で何の役にも立たない。
自分の存在価値を否定されたような気がして、毎日部屋の隅で座敷童のように膝を抱えて座ってました。
両親は暗い部屋で膝を抱えている30手前の娘を見て「ひっ!」と声を上げてましたね(笑)
結果的に未経験でも受け入れてもらうことができ、SEに転職したのですが、
当時は異業種への転職に葛藤がありました。
お金があれば
伝染病の影響は、私だけでなく当時お付き合いしていた彼にも。
彼は自営業かつ転職前の私と似たような業種でしたから、その影響は甚大だったと思います。
仕事が思うようにいかなくても、私の前で弱さを見せることはありませんでしたが、
一度だけ、酷く落ち込んでいたことがありました。
仕事がなく、一緒に仕事をしているメンバーとも解散せざるを得ないかもしれない。
そんな話しを聞きながら、自分にできることを必死に考えていました。
しかし、私も転職したばかり。
未経験での転職だったので、当時はお給料も下がりました。
“お金があれば”
“私にもっと力があれば”
そんな考えがずっと頭の中をぐるぐるしていました。
その時はじめて、資産=誰かを守る力 という考えがリンクしたように思います。
あの日感じた悔しさ、無力感、蠢く怒りの渦ようなものが、私の中に今も生々しい感触として残っているのです。
もう彼はいないけれど
今現在、私の隣りに彼はいません。
まだ忘れられていないと感じる日もあるし、少しずつ薄れていることを実感する日もあるし。
誰のために頑張るのか、と聞かれれば、当然彼のためにはもう頑張れません(笑)
自分を守るために何が使えるか?と考えた時に、現実問題、身近な問題はお金だと思ったのです。
でも、その考えに導いてくれたのは、彼との出会いだったのかもしれない。
彼が私に落としていってくれたアイテムのようなものだったのかも。
アイテムを大事にすることは彼を想い続けることとは別物で、
人間は大なり小なり人からのアイテムを取り込んで生きていくだろうから。
今はふと思い出す日もあるけれど、だんだんと思い出す回数は少なくなるのでしょう。
今後もコツコツと蓄財に励みつつ、誰かの欠片で完成していく自分を楽しみたいと思うのです。
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